今日のкино

都内で2件用事があった。2時間ほど時間が空き、是非見ておきたかった映画「モーターサイクルダイアリリーズ」を勢いで見ることにした。モトバイモトバイ。

月曜の朝一の回だった。当然空いていると思って、予告編が始まっている時に入場した。ところがどっこい、満席中の満席で残り一つの席に腰を下ろした。

劇中の彼ら二人は紛れもなく「旅」をしていた。そして僕は「旅行」をしていた。

所詮僕のしたものは「旅行」にすぎない。ルートがきちんと整備され、バスを駆使して移動した。ただお金を払ってのっかっているだけで、勝手に目的地へ運んでくれるのである。そこには自力的要素がほとんどなく、安心と安全のオブラートにくるまれていた。

彼らは「旅」だった。おんぼろのバイクに二人してまたがり、大地を駆け抜ける。何キロかもわからん道のりを。次の目的地も自由にきめ、気ままにスケジュールする。移動に関してはまさに自力。これこそが「旅」である。

この映画は本当にいい映画だ。前回K氏と見に行ったジェリーも良かったが、こちらも秀逸。本当の感想はこれじゃあない。そんなことは青臭くていえない。とりあえず煽動されたことは間違いない。