世界の中心で、愛を叫ぶ

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行定勲監督。言わずと知れた、大ヒット映画。
昨日の帰り道にちょろっと話に出てきた。この間中学校の友達と飲んだときも出てきた。
映画サークルに所属していながら会話に参加できない不甲斐なさを感じ、意を決して見てみる。

感動した。

不覚にも純粋に感動してしまった。

純愛ブームとか言っているチャラチャラしたノリはイマイチ嫌い。それで今まで見るのを避けていた面もあった。いい映画なんて山ほどあると思って。どこかの知らないおば様方が勝手に騒いでいるだけの映画かと思っていた。
話の展開的にも物凄く卑怯なところは感じた。病人だったり死んでしまったり。ハメるフォーマットに従っているっちゃあ従っているのだが、それでもやはり感動してしまう。

時代は確か1985年。僕が生まれてから1年後の話。舞台が田舎ということもあるのだろうけど、今僕を取り巻く環境にはない温かみを感じた。風景や空気感。携帯電話が鳴り響く下品さもなければ、インターネットのような無機質な感じもない。ラジオのチューナーを地道に合わせて、カセットで録音する。癒しである。そんなちょっとした昔に想いをはせる人が続出してブームになったのか。

エンディングの歌に幻滅してしまった。アレって感じが否めなかった。急に現実に引き戻された感じ。余韻もクソもない。

久し振りに映画を見たのだが、いいものだなと再確認した。2時間足らず、たった190円で感動が得られるなんて、素晴らしいことじゃないか。いつか映画に関われたらと思った。