ある子供

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今年のカンヌのパルムドール作品。これは見に行かねばということで、健二を誘って行ったとも。

見に行ったのは年末。だから今年一番のエントリーとしては相応しくないが、折角だから…
その日は休日みたいなもんだから混むと警戒していたが、会場内は予想に反してがらがら。事前に知識を仕入れていなかったため、不安が募る。

結果からいうと、僕の中では不発だった。パルムドールを取る要因がわからなかった。作品の速度に僕の理解がついていかなかった。台詞の一言一言を腹に落とし込む前に、次々に物語が展開していく。その点において、映画よりも漫画や小説の方が親切だななんておもった。

同じ監督でパルムドールを取った「ロゼッタ」も同様の感想だった。
「えっ」と思った。

映画を見終わった後、当然会場内は微妙な空気が漂う。楽しい映画を見終わった後のような感じではなく、どこか重苦しい他人の表情を探り合うようなあの感じだ。
あの映画館にいた人々は何を感じ取ったのか知りたい。

しかし、パンフレットを改めて見ると、絵一枚一枚が格好良いのはさすが。