ビル・ヴィオラ@森美術館

休日は混んでいそうだったので、平日に休みをとり、グダグダ行ってみた。
一言で感想を言うと、「凄い体験ができ、チャクラが開くので行くべき」。


2作品、心に留まった作品があった。

1つ目の作品は、室内に無数のベールがぶら下がっており、そこに向けて2方向から映像を投射しているもの。何にビビッたかと言うと、映像が超立体的に見えたこと。
映像は基本的には平面に投射するものだから、壁に描かれた動く絵というポジションから離れられない。しかしこの作品は透けるベールに絵を投射しているため、平面というよりも、立体に近い形で映像を投射することができる。だからその空間にいた僕は、映像の世界の中に浸かっているような錯覚し、いきなり入館料以上の満足度を得た。


2つ目の作品は、上下にテレビを至近距離(隙間は5cm位)で向かい合うように設置し、上のTVではベッドに寝た老婆を写し、下のTVではベッドに寝た生まれたての赤子を写すというもの。上の映像が下のTVに反射し、下のTVを見れば上下両方の映像を見ることができる。何にビビッたかというと、神のような超越的な視点を持てたこと。
赤ん坊に透けて、最後に行き着く死が見える。間にある人生の物語を想像しながら、最後の姿を見る。日常ではあり得ない、超能力者的な気分になれた。


そんなこんなで楽しかったのだが、展望台のついでに入館していた観光客が騒がしくて、見る環境としてはイマイチだった。