ぼくらはみんなハゲている(藤田慎一著)

23歳の誕生日、僕の頭髪事情を気遣う優しい方々が僕に一冊の本をプレゼントしてくれた。

ぼくらはみんなハゲている

ぼくらはみんなハゲている

積読er中山としては当然の如く塩漬けにしていた。近頃電車内での読書スピードの減速に辟易し、ライトな本から片っ端から読む作戦に切り替え、「ぼくらはみんなハゲている」を手に取った。
因みにそれまで地道に読む進めていたのが「性的人間(大江健三郎)」。


期待より大幅に反して良書。
内容を要約すると、「大手育毛・発毛・増毛サロンはインチキだ!詐欺だ!」と言った内容。仮にこの本に書かれている内容が偏りのない真実だとすると、上記産業は非常に恐ろしいことがわかる。超高い・効果無しor逆効果。
渋谷で絵葉書を配っている怪しい画廊並に怪しい。
この本を今の年齢で読んでよかった。


何はともあれ、情報の非対称性というものは恐ろしい。インターネットで多角的な情報を得られる今日、その恐怖は逓減していっているが、まだこの産業が存続しているという事実があること自体が、情報の非対称が解消されていない証拠である。
ジャンプの裏の怪しい通販とかね。


この本を買ってこの事実がわかるのなら安いものだが、ずっと手元に置いておくべき本ではない。読みたい方、お貸ししますよ。ちなみに電車内で読むのはなかなか恥ずかしいです。