ヴァンダの部屋


吉祥寺の孤高の映画館「バウスシアター」で爆音上映祭りを行うとの情報をキャッチ。
ペドロ・コスタ
開演30分前につくも整理番号が80番と、あまりの人気に驚いた。


一言でストーリーを表現すると、「ポルトガル下流の話」。


ジャケットの暴力的な写真とは裏腹に、最初から最後まで基本的には何も起こらない映画だったように感じた。
主人公の「ヴァンダ」という女性は、部屋で薬を吸引しているだけだし。
周りの建物がぶっ壊されようと、ヴァンダの生活にはほとんど影響ないし。
感情の起伏が薄く、ストーリーも無いに等しいが、登場人物の生活を覗き込むことに退屈をすることはなかった。
3時間という長きに渡る上映時間も、最後まで飽きることなく観ることができた。


ビルを壊す音が、爆音上映ならではの大迫力で楽しめた。
モノをぶっ壊すということは、快感と繋がっていると思う。
ビルをぶっ壊す繋がりで、偶然にも最近ジャ・ジャンクーの「長江哀歌 (ちょうこうエレジー)」を観たのだが、こちらも素晴らしい。
ロケーション勝ちな気もするが。
ビルぶっ壊し映画が熱い。