今日のホーム

今日、上京した。その帰り代々木上原で、ホームの端から端までいく長蛇の列で電車待ちしている我々のその傍らに、ロマンスカーが通過した。

今更こんなこといっても仕方ないけど、今日確かに見えた。

ロマンスカーには快適そうな面持ちで人々が乗っていた。窓からこちら側を見ていた。肘でもつきながら。
当然、長蛇の列に並んだ群衆はそんな様子を気にもとめず、我先に我先にと一つ先でもいいから前を目指して列を成す。そして、200%を悠に超えていると思われる電車の中に押し合いへし合いで乗り込む。
一日の疲れを癒すこともなく、仕事から解放されたのにも関わらず、電車という戦いに身を置く。
江戸時代に置き換えると、籠と徒歩くらいの差はある。スピードは同じだが快適度が違うみたいな。

まぁ、こんなことを言ってもしょうがないんだけど、そこにヒエラルキーを感じたわけさ。
現代は金さえあればその身分を購入可能。それは権利として誰にでも与えられているが、その権利を行使できる人は上層に位置するものだけ。けれども、みんなにその権利が付与されているばっかりに、それに気がつかないように麻痺されられているだけか。

僕の横に年の齢50程なる男性がいた。彼は本を読んでいた。その本は料理のレシピだった。

「目玉焼き」
「ゆで卵」