ロックンロールミシン

言わずと知れた行定勲監督作品。
このところ映画から遠ざかっており、無性に映画を見たい発作に襲われた。地元のレンタル屋、TUTAYAが進出してきたせいでデフレの恩恵を最大限に受けられる。一本190円。

技術がうんちゃらかんちゃらとか、絵がうんちゃらかんちゃらとか僕が語っても意味がないので、感じたことをいくつか。

痺れたシーンは2点。

一つ目はソファーから落ちた拍子にミシンのペダルを踏んでしまうところ。
個人的に比喩的表現が好きなため、思わず鳥肌が立ってしまった。あーその為の伏線だったのかと。言葉を使わない表現だけに絶妙。

二つ目は出来上がった作品をはさみでちょん切るところ。
出来上がった作品と言うのは、彼らの魂が入っているから子供みたいな存在なんだと思う。命を注ぎ込んだものを、己の手で葬り去らなければいけないその辛さ。夢が目の前で崩れていく瞬間。僕にはそんなことはできない。凝視してしまった。

一応就職活動をしている身分でこの作品を見ると、色々と考えさせられるものがあった。
就職をすることによって、自分の目が死んだようになるのが怖くなった。