バッドエデュケーション

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ペドロ・アルモドバル監督。
今日は1000円で見れるデーだったので、勢いよく行く。

絵がヤバイ。素人の僕が言っても説得力がないのだが、美術の色が良すぎる。
バキバキとした主張の強い色をガッツリ使う。脳天直撃。見とれてしまった。
スペイン映画ということで、フランス映画にはない良さがあった。

勘違いされそうな発言になるのだが、主人公の2人がカッコいい。。こちらも思わず見とれてしまう。
チャラチャラとしたカッコ良さではなく、地に足の着いた硬派な感じ。

男の子がギターに合わせて歌うシーンがある。恐らくボーイソプラノというやつで、この歌声に鳥肌が立った。マジでいいんだ。どことなく不安定で、無垢な伸びやかな声。
僕にとってこれは発見だった。何となく馬鹿にしていた面があったが、そんな気持ちは吹っ飛んだ。
将来男の子を運良く授かったら、間違いなくボーイソプラノのエリートコースを歩ませるね。

で、まだ内容に触れていないというところが実はミソだったりする。
そう、上手く感想を持つことができないのだ。

まぁ重いとか、ドキドキしたとか、美しいとか月並みのことは言えるのだが、イマイチ消化することができない。

とりあえず面白いと思ったのは3層構造になっていること。
物語は、「映画の中の現在」と「映画の中の映画」と「映画の中の映画の中の回想」で構成されている。雑な分類をすると、「現在」「過去」「大過去」となる。それぞれ回想するように謎解きのごとく展開され、最後に収束する面白さがあった。
ま、これも内容の批評ではないっていうね。

いい作品である。