新しい神様

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右翼パンクバンドの女ボーカリストを追ったドキュメンタリー。
感想を書くと敵を作りそうな空気だが、見ている人がすくなさそうなので勇気を出して、書く価値があるかなと。

小沢健二の歌詞の一節に「新しい神様」というフレーズがあったので、気になって手にとって見た。まぁ全く関係ないんだけどね。それでも縁だと思い借りてみた。
ここで言う神様というのは、天皇のことを指す。今まで右翼というのは思想であって宗教ではないと思っていたが、宗教みを帯びていることに気が付く。キリスト教でいうイエス様が、彼らにとっては天皇陛下なのだ。

全ての人に当てはまるとは必ずしもいえないが、思いのほか、彼女は薄っぺらい。
僕らがサークルや大学やバイト先に依存するのと同じノリで、国家や民族というものに依存しようとしている。僕らが新入生を勧誘しまくるのと同じノリで、街宣している。

そして一人よがりである。所詮自分しか見えていない。
今の人たち全てが彼女と同じ様な退屈な日常を過ごしていると思っている。そしてその原因を政治のせいにしている。何ともくだらないことか。

このバンドの歌詞の中に「平和ボケ」という言葉が連発される。
「平和ボケ」って一体なんですか?

しかし彼女から哀愁が漂う。
どこにも依存する場所がなく、最後にいきついた場所だということ。
彼女は日本国民としての一体感や団結を感じたかったということ。

ドキュメンタリーはあまりみないのだが、知らない人の私生活が覗けて面白い。この映画にもしかり。