アレックス

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エログロナンセンスだけど、絵に力があって結構好きな、ギャスパー・ノエ監督作品。
R18。直視できないところが多々あり。

カラックスのアレックス3部作のイメージが先行し、アレックスとはてっきり男だと思い込んでいた。ところがこの作品では女っていうね。このイメージの食い違いによって、とりかかりが上手く入っていかなかった。要注意。

「時は全てを破壊する」
残酷。

僕もこんな話を聞いた事がある。もし、予言というものがあるのならば、人間は生まれた瞬間から一挙一動全て決定していると。意思があるように行動しているが、所詮何かに動かされているに過ぎない。
で、まさにこの映画はこんな物語。

時系列をバラバラに切り刻んで、時間をドンドンさかのぼって行くアプローチをとる。最初は謎の固まりだが、ドンドン解けていく。そんなところが快感。散りばめられた伏線。
話の内容がわかるにつれ、感情が生まれていく。

ワンシーンワンカットが基本である。ぶれてて見にくいところもあるが、生っぽい感じがして◎。とても好感が持てた。
やはり彼の映画は相当えぐい。この映画が最もえぐい。