トルコ3@アンカラ
4日くらいに及ぶ、韓国のリーさんとのルームシェアも終わった。
彼はカッパドキアへ、僕は日本で取り損じたパキスタンのビザを取るべく首都アンカラを目指した。
イスタンブールでもビザは取れたのだが、物価の高さゆえ長居はできないと思い、アンカラで取ることにしたのである。
よってその都市へ向かう目的意識は、ビザのみであった。
早朝に起きて日本大使館へ向かう。そこでレターと呼ばれる推薦状を貰わなければいけないのだ。
午前中に申請して午後に貰えればいいやと思っていた。
テロを注意しているのか、荷物チェックの末、中に入れてもらう。
目の上のたんこぶ的存在であるバックパッカーに対して大使は冷たいと聞いていたが、そこまで悪い対応はされなかった。
アシアナ航空の時と同じようなノリで、万が一パキスタン何かあっても承知の上です的な誓約書を書かされる。わかっているものの、不安が少し襲う。
マイナーな大使館のため、待っている人も一人もおらず、30分で即刻発給。
それを持ってパキスタン大使館へ向かう。
ピンポンという感じのチャイムを鳴らすと、自動的にドアが開く。そこからビザのカウンターへ向かう。流石はパキスタンで、荷物チェックなど一切なし。
所定の用紙に記入して30分程待つと係りの人がやってきて、奥のほうにある、厳重に守られた大使部屋へと案内される。
「お前は英語が話せるか?」
「少しだけね。」
物々しい部屋なだけに少しビビリ、面接がはじまる。
「なんで日本でビザをとらなかったのか?」
「時間がなかったからです。けど、イランとインドのビザは持っていますよ。」
「お前の大学はなんてところか?」
「慶応大学です。」
「お前の専攻はなにか?」
「マーケティングです。」
「OK」
そんな審査になんら影響も与えそうもないようなやり取りを行った。
ビザは翌日の16時に渡すという。
で、つい先ほどできたてほやほやのビザを受け取った。
結構適当で、いかにもコピーしたような紙が貼り付けてあっただけだった。