グルジア@トビリシ

地図もガイドも何もなく、僅かに得た宿情報のみでトビリシへ降り立った。
ノリと勢いのみで。

グルジアは最悪な場所だと思った。
天気はどんよりと重く、今にも崩れそうな家、人々は無口で、おまけにホテルは見つからない。翌日行ったムツヘタという世界遺産は、「本当に世界遺産かよ!」と思う程しょぼかった。現地の人に4度も「ムツヘタ?」みたいな感じで確認してしまった。ムツヘタの裏道ではナイフを見せられダッシュで逃げた。

けど、今ではこのグルジアという場所が気にいってしまって中々出ることができない。

旅行者は僕のホテルに泊まっている人しか知らない。観光地化されていないため、凄く居心地がいい。観光地はどことなく恣意的な感じで下品な印象を受けることが多い。そうじゃなくて、比較的ありのままの姿を見ることができてとても良い。

現在は日本4人。カッパドキアから一緒に来た前回の写真左の方、持っていったガイドブックを作った方、タイ方面から来た大阪の大学生。彼らと毎日酒を飲んでいる。しかも安い。それも楽しい。
グルジアはワインが有名らしく、ワイン一瓶150円位。ビールはペットボトルに入った2.5リットルで220円位。トルコから来た僕にとっては物価が一気に下がり最高。

また、グルジアという場所は毎日アクシデントが起き、それに大爆笑。
昨日は宿の向かいのカラオケバーが火事になり、物凄い煙が上がった。
一昨日は大阪の大学生が市場でナイフを見せられた。怪我も何もされなかったので、「ナイフ遭遇率75%だね」なんて言って爆笑した。

町並みも良く見るときれいなのである。屋根の尖がった教会がボコボコあって、丘の上から見たその景色はグルジアに来て本当に良かったなとおもわせる。
町と町をつなぐ道は荒野で、山々に囲まれていて何もない。とても美しい。

最初はいきなり帰りたくなって、「1泊2日で出てやる」と思っていた。この旧ソ連圏を気に入ったので、トルコには戻らずアルメニアへ抜けようと思っている。こんな偶然との出会いが旅の醍醐味でもあるのだななんて思った。

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